晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

御在所 木枯らしにあえなく撤退 2006.11.12

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武平峠からの夜景

 

<メンバー>
単独

 

<山域>

 

<コース>
武平峠~峠道~途中撤退

 

 土、日で予定したテント泊が悪天の為中止になった。休みに歩かないのはシャクなので、天気が回復するであろう日曜日にロングコースを歩く事にした。長時間歩きたいので日の出と共にスタートする事にする。朝4時半に家をでる。昨日の雲はすっかり晴れ上がり、星が瞬いている。雨上がりの夜空だ。

 

 鈴鹿スカイラインに入り、武平峠まで上がると伊勢湾方面の夜景がきれいだ。駐車場に車を止め、夜景を撮影。風が強く震え上がる。

 

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武平峠からの夜景


 今日の予定コースは、峠道を使い最短コースで御在所まで上がり、未踏の尾根を経て上水晶谷出合に出るつもり。あとは景色と体力との相談。峠道の割堀を登ると空が白々と空けてきた。展望の良い岩場で朝日を眺める。

 

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登る朝陽

 

 しかし、風はおもいきり強く、空は黒い雲で覆われている。パラパラと音がするので雨かと思ったら雪(みぞれ)が降ってきた。あたりは一瞬のうちに白いガスで覆われる。正面に見えていた鎌ヶ岳も靄の向こうに霞んでしまう。

 

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みぞれの中の霞む鎌ヶ岳


 朝陽が登り、山肌が赤く染まったのもつかの間、太陽は雲の中に入ってしまい、あたりは薄暗い曇り空に。鎌ヶ岳は全く見えなくなってしまった。

 

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赤く染まる岩

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みぞれ混じりの強風、何も見えない


 合羽を着て先に進むか、もう帰るか思案をはじめる。目指す滋賀県側は厚い雲に覆われている(10月8-9日と全く同じ天気)。トレーニングとして歩くのには、今日はちょっと気が乗らない。

 

 早々に撤退を決め、もと来た道を引き返すことに。雪は更に降り続き、足元の岩や笹の上がうっすらと白くなってきた。

 

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岩の上に雪が積もりはじめる

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笹の上にも雪が


 すぐに武平峠に到着。強風にも関わらず、紅葉はまだ健在だった。今年はやはり暖かいのだろうか。中道、裏道の登山道ではたくさんのハイカーが合羽を着て準備をしていた。大丈夫かな~。

 

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水の滴る紅葉

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武平峠はこんな感じ

 

 湯ノ山温泉まで降りてくると、空はすっかり晴れ上がっていた。何度も振り返り、登りに戻ろうかと思ったが、山頂付近は厚い雲で覆われたまま。やっぱり帰ろう。

 

 木枯らしが吹き、なんとなく冬の気配のする青空の下を、消化不良のまま家路に着いた。