元越大滝
<メンバー>
単独
<山域>
<コース>
大河原橋~元越谷遡行~県境縦走路~水沢峠~(鎌尾根)~鎌ヶ岳~武平峠~(自転車)~大河原橋
先週、夏の間の課題であった「仲間と愛知川で泳ぐ」を無事終えることができた。もう9月に入り、夏は終わろうとしていたが、鈴鹿はまだまだ暑く、普通の山歩きにはまだ辛い。
どこか初心者向けの沢はないかなとHPを探していると「元越谷」の記事がよく出てくる。元越谷は鎌ヶ岳南側の県境尾根を源に滋賀県側に流れている谷で、元越大滝と源頭部の二次林が見事らしく、「鈴鹿の山と谷5」でも"桃源郷"と揶揄されている。天気は不安定だがとにかく出かけてみる。
今日の山行はコースに少し工夫をしてみた。武平峠に自転車をデポし、帰りは水沢峠から鎌尾根を歩き、武平峠から鈴鹿スカイライをダウンヒルするのである。沢歩きと尾根歩きと自転車ダウンヒルを1日で楽しめる一石三鳥のコースだ。
菰野町に入ると黒雲が立ち込めてきた。鈴鹿スカイライを登り始めると強い雨が・・御在所の登山口では慌てて引き返した人たちが大勢いた。とりあえず峠まで登り自転車をデポ。雨足は弱まっており滋賀県側は明るい。これならと思い、車で大河原橋まで進む。
林道はゲートで堅く閉鎖されていたが、脇から中に入る。車は1台もとまっておらず、今日は本当の単独行だなと少し不安になる。木が切り出されていた場所から川に入ると広い河原歩きとなる。
最初の河原歩き
さっそくジャバジャバと歩くが水はそれほど冷たくない。しばらくゴーロを歩くと堰堤が出てきた。遡行図を頼りに右に左に巻くと仙の谷出合。そして直ぐに胸までつかる瀞が現れる。
堰堤が立ちふさがる
いきなり胸までの瀞
この瀞は、何とか泳がずに通過したいと思い左側をへつって行くが、足を滑らしドボン・・。まあ、今日はいいが紅葉の頃に来るのであればもう少し修行を積まなくてはいけない。
さらに奥に進むと水の落ちる大きな音が聞こえ、元越大滝が現れた。でかい・・。左岸のバンドを超えて行くのだが、水流が直ぐ近くを落ちており、少し怖い。思い切って滝口に上がればよかったのだが、大きく迂回してしまった為、谷へはロープを使って降りる。
元越大滝
シャワー
滝の上は花崗岩の岩盤上を小滝と釜が連続して現れ、まるで日本庭園のよう。今日は天気が悪く、日差しが無いのがとても残念だ。晴れた日ならば最高のロケーションだっただろう。
日本庭園のような小滝群
美しい滝
滝が続く
この滝を越えると
小さな滝を幾つか越えたが、初心者の私でも難しいところは無く、快適に歩ける。ただ、天気が悪いので常にあたりは暗く、気を奮い立たせないと陰気な気持ちになってくる。ガンバレ!!。
仏谷の分岐を過ぎ、多段の滝を越えると二次林の中を小沢が蛇行する雰囲気の良い場所になる。炭焼き窯の跡もチラホラみえ、鈴鹿らしい雰囲気。谷を詰めると稜線が見えてきた。
稜線が見えてきた
稜線に駆け上がってみるとガスで視界は10mも無い。幸い、一本尾根で迷うような場所では無いので、登山靴に履き替え、北へ向けて歩いて行く。
水沢峠でオニギリを食べ、一息つく。この稜線は終始鎌ヶ岳を眺めながら歩けるロケーションのいいコースなのだが、こうも視界が悪くては何処をどう歩いても一緒である。単調な尾根歩きは辛くなってきた。
ガスで真っ白の水沢岳
ガスに煙る森
北へ進むにしたがって、迂回しなくてはいけない岩場が出てきた。岳峠はもう直ぐか?とも思うが、視界が悪いのでどれくらい進んだのか実感がわかない。時間だけを頼りにもくもくと歩くが、雨も強くなり、笹薮もひどくなってきた。雨と笹の露で全身ずぶ濡れになる。
縦走路といえどこの笹!
濡れ鼠・・なんて言葉が頭に浮かんできた頃、ようやく岳峠に到着。ここから人踏ん張りで鎌ヶ岳。何度も言うが展望も無いので早々に立ち去る。
ようやく鎌ヶ岳
武平峠への下りも、雨の中もくもくと歩く。割堀状の登山道が川のようになってきた。こんなコンディションの中でも一人の単独の男性とすれ違う・・。合羽も着ていないし大丈夫だろうか。
大河原橋に戻ると、車はちゃんと止まっていた(当然)。そそくさと乾いた服に着替え、人心地つくと腹が減ってきた。家に電話して今日の晩ご飯を確認するとトンカツだった。寒くて疲れたので早く熱々のトンカツを食べたいと思った。
単独の時の相棒達
今回のコース