晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

懲りずに愛知川(今日は大混雑) 2006.08.27

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雨の無いときはこんな感じ

 

<メンバー>
単独

 

<山域>

 

<コース>
神崎川発電所取水堰~白滝谷出合~天狗滝~ヒロサワ~(ピストン)


 本来、今日は愛知川の支流、下谷尻谷を遡行するはずだったが、天気が怪しいので中止となった。でも空を眺めると何とかなりそうな気配。来週には仲間を白滝谷出合~ヒロサワに案内する予定なので、下見を兼ねていってみた。

 

 今日の課題は、白滝谷出会いまでのアプローチ。今までどおり朝明から峠越えで行くか、神崎川発電滋賀県側から入渓し、遡行していくか。メンバーは初めて川に入る人もいるので、その辺も考えなくてはいけない。

 

 神崎川沿いの林道は車であふれていた。8月最後の日曜日、沢遊びを楽しむ人も多いのだろう。取水堰から少し上がると、先週引き換えした滝が現れる。今日はさすがに水は少ないが釜が深く直登は無理。左岸の岩をよじ登るが、滑りやすくけっこう苦労した。うーん、補助がいるかな?
 

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最初の難関の滝

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深い釜、直登は無理

 

 続いては深く長い瀞場、これは泳ぐ。水は深い緑色をしており、白い岩とのコントラストが美しい。曇り空で日が差していないのが残念だ。いもりのカップルが水の中でじっとしている。

 

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泳いで遡る

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いもりのランデブー

 

 西行原の広い河原を歩く。傾斜は無いがゴーロ歩きが延々と続くようでいささかうんざりする。今日は同行者がいないのでもくもくと歩くしかない。幸い、先行者が多数いるようで、ぬれた足跡が点在する。これをたどれば結構楽に歩ける。

 

 ここで、反対方向に向かう中高年のパーティーに遭遇。瀬戸峠の道から降りてきたのか?センコウ谷に入るのかもしれない。

 

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たくさんの人が降りてきた


 しばらく歩くと、たくさんの人たちに追いついてきた。どうやら少なくとも二つ以上のパーティーがいるようだ。皆さん、メットにハーネス、ザイル、と完全装備。普通の山歩きの格好ではバツが悪いのでヘルメットをかぶる。

 

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複数のパーティーに追いつく


 ようやく白滝谷出合へ到着。歩き始めからの時間は朝明からの峠越えとそれほど変わらない。これなら、朝明から峠を越えた方が良いか、それとも林道を奥まで進み瀬戸峠の道から入渓するか、難しいところだ。


 白滝谷出合も十人以上の人で賑わっている。休憩したいところだが、騒がしい中で歩くのはいやなので、先行することにする。

 

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白滝谷出合もこんな感じ

 

 白滝谷出合からは泳ぎ区間を越え、下谷尻谷出合を過ぎ、天狗滝に到着。まだ、人はいないが、ここは渋滞が予想されるので、急いで通過する。水量が少ないので直登を試みる。

 

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天狗滝 ここまで来ると静かだ


 泳いで滝の真下までたどり着くと、向かって右側の岩下から滝の裏側にすばやく潜り込む。中に入ってしまえば、水圧はさほどでも無い。普段は見ることの出来ない光景を写真に収める。

 

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滝の裏を見上げる

 

 滝の上によじ登って、ようやく休憩。後続のパーティーはどうするのか見物しようと思い、滝上でおにぎりをぱくつく。日が差していないせいか、少し寒い。

 

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上から覗き込むと

 

 後続のパーティーはなかなか追いついてこないので、先に進むことにした。ここから先は大した区間は無く、泳ぎと歩きを繰り返し、七丈淵、ウォータースライダーの滝を通過する。

 

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七丈淵(かならず写真を撮ってしまう)

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ウォータースライダーの滝

 

 ウォータースライダーの滝を越えると、ヒロサワは直ぐだ。遊ばずにまっすぐに来れば白滝谷出合から1時間もかからないことがわかった。最初は足を延ばして大瀞まで行こうかと考えたがゴーロ歩きがいやになってきたので引き返すことにする。

 

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泳いでヒロサワへ到着

 

 下りの泳ぎはラクチンだ。腹ばいになり、ザックの浮力にまかせて、漂うように水に流される。天狗滝では、高校生くらいの若者が懸垂下降の訓練をしていた。私は無造作に飛び込んでしまうが、こういうことをしないと技術は向上しないのだろう、と少しだけ殊勝な気持ちになる。

 

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下りの泳ぎはラクラク

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懸垂下降

 

 白滝谷出合からツメカリ谷出合を過ぎ、神崎川本流のゴルジュ帯に入るとなんだか騒がしくなってきた。ふと見ると、おそろいのウエットスーツにライフジャケットの団体がぞろぞろ現れた。ここは御在所の中道じゃあるまいに、なんなんだこの人たちは・・。

 

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なんだ、なんだ?

 

 圧倒的に女性が多い。だれもザックを担いでいないのでこの場で遊ぶだけだろうか?しっかりと装備をした男性が数名、なんだか説明をしている。どうやら、ショップのガイドツアーのようだ。20人規模の団体が3グループ。みなこちらを不振そうな顔で見ている。ろくすっぽ挨拶もしないような奴らだ!

 

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すごい人数?

 

 なんだか急にゲンナリしてしまった。どうもこういうのは性に合わない。こういう人たちで賑わうのであれば、ここを歩く気にあまりならない。

 

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巨石を後に

 

 残る滝は全て飛び込んで発電所の取水堰に戻る。河原で鳴く蝉はミンミンゼミにヒグラシが混じっている。草の間では秋の虫も鳴き始めている。いつの間にか夏も終わりに近づいているようだ。


※あとで調べたら、複数のアウトドアショップが神埼川での水遊びツアーを企画していた。一人あたりの値段は9500円から10500円。けっこういい値段するんやなーと感心した。