晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

赤坂谷~ツメカリ谷 鈴鹿沢登り三昧 2006.08.05

f:id:ikuyayuuki:20200608223011j:plain

飛ぶか、巻くか、はたまた懸垂か? 滝の上で思案中

 

<メンバー>
山仲間

 

<山域>

 

<コース>
赤坂谷遡行~藪漕ぎ~ツメカリ谷下降~神崎川本流下降

 

 アルプス遠征から帰ってくると梅雨はすっかり明けており、下界はものすごい暑さになっていた。こんな日には、冷たい川で泳ぎたいナーと考え、夏は完全に沢モードに入っている「山歩きメモ関西在住です」のuraniaさんにどこかいいところ無いですか?と訪ねた。すると、さっそく鈴鹿のおもしろい沢を案内していただけることに。ラッキー。

 

 集合場所は石グレ峠を越えた神崎橋。そこから林道を北上し、神崎川発電所の少し上で川に下りる。静かな河原は巨大な白い岩がゴロゴロ転がる神埼川(愛知川)本流お馴染みの光景。今日の山行に期待が膨らむ。

 

f:id:ikuyayuuki:20200608222838j:plain

神崎川本流をスタート

 

 神崎川本流から赤坂谷へ入る。このあたりは谷が深く、谷底はまだ薄暗い。木々の間から日差しが差し込んできて美しい。

 

f:id:ikuyayuuki:20200608222843j:plain

谷底に光が差し込む


 しばらく行くと泳いで取り付かないといけない10mほどの滝が現れる。イキナリの難所だが、uraniaさんがいるので心強い。uraniaさんが登る様子を連続写真に収める。私もここは何とかクリアーできた。

 

f:id:ikuyayuuki:20200608222847j:plain

滝登り連続写真①

f:id:ikuyayuuki:20200608222854j:plain

滝登り連続写真②

f:id:ikuyayuuki:20200608222859j:plain

滝登り連続写真③

f:id:ikuyayuuki:20200608222904j:plain

滝登り連続写真④

 

 大きな滝を幾つか越えると広い岩盤帯にでる。傾斜もゆるくなり穏やかになってきた。のんびり滑滝をじゃぶじゃぶ歩きながら、写真を撮ったり、蜻蛉を追ったり、何だか子供の頃に帰った気分。夏やな~。

 

f:id:ikuyayuuki:20200608222910j:plain

小さな滑滝

f:id:ikuyayuuki:20200608222916j:plain

水面上10cmの世界

f:id:ikuyayuuki:20200608222921j:plain

無数に舞う、カワトンボ

 

 階段上の滑滝が多く見られるようになる。頭上は大きく開け、日差しが眩しい。uraniaさんもブログにアップする写真撮影に忙しい。

 

f:id:ikuyayuuki:20200608222926j:plain

階段状の滑滝

f:id:ikuyayuuki:20200608222931j:plain

写真撮影中

 

 かなり穏やかになってきたところで、一旦、遡行を中断。これより上は沢登りとしてのおもしろさは少ないそうだ。尾根をこえて、となりのツメカリ谷へ移動することにする。

 

f:id:ikuyayuuki:20200608222936j:plain

渓相が穏やかになってきた

 

 しかし、この尾根越えが曲者だった。比較的新しい植林が放置されている為、小さい杉が横枝をいっぱいに伸ばしながら密集している。普段でもこんな藪漕ぎはあまりしない。うかつにも今日は半袖できたので、この藪は厳しい。

 

 空が開けたところを目指し登って行くと、ドラム缶や木材の放置された場所にでた。営林小屋の残骸か。鈴鹿では驚くような場所に人の痕跡を見出すことが出来る。

 

f:id:ikuyayuuki:20200608222944j:plain

営林小屋の残骸

f:id:ikuyayuuki:20200608222950j:plain

10m先が見えない藪・・厳しい

 

 やっとの思いで、ツメカリ谷へでる。とりあえずヘルメットで水をすくい、頭から浴びて、藪の中で体にへばりついた木の枝や葉っぱを落とす。生き返った~。

 

 ここからは下りとなる。谷は登るより下る方が難しい。5~6mの滝でも上から見ると恐ろしい。

 

 石の上におかしら着きの「藪漕ぎ手形」(鹿の角)を発見。持ち帰ろうかと考えたが、骨付きは妻が気味悪がるのでやめた。以前にこういうのが欲しいと言っていた人がいたのを思い出した。

 

f:id:ikuyayuuki:20200608222957j:plain

ツメカリ谷を下降

f:id:ikuyayuuki:20200608223004j:plain

おかしらつき藪漕ぎ手形


 途中、幾つかの滝を下った。一箇所、少し困難な場所があったので、uraniaさんから懸垂下降の手ほどきを受ける。ロープ一本に身を託すのは少し不安だったが、無理に降りるより安全な手段だ。これは身に着けておこう。

 

f:id:ikuyayuuki:20200608223011j:plain

ルート思案中

f:id:ikuyayuuki:20200608223016j:plain

すだれ状の滝

f:id:ikuyayuuki:20200608223021j:plain

釜をのぞき込む

 

 ゴルジュ区間を越えるとツメカリ谷出合に到着。ここからは神崎川本流だ。水量は一気に多くなり、滝のスケールも大きくなる。迫力のある滝下り、そして飛び込んでの泳ぎ。

 

 まったく飽きの来ない今日のコースはとても楽しい。uraniaさん いいコースを案内してくれました。

 

f:id:ikuyayuuki:20200608223029j:plain

泳ぎ区間、気持ちいい~

f:id:ikuyayuuki:20200608223033j:plain

エメラルドグリーンの水面

f:id:ikuyayuuki:20200608223038j:plain

え、ここを降りるの?

 

 本流まで下ってくると、そろいのウエットスーツを着た若い女の子達が現れた。どこかのショップのツアーだろうか。なんとなく意識をしながら通り過ぎ、最後はのんびり泳いで、発電所の取水口に泳いで取り付く。

 

f:id:ikuyayuuki:20200608223042j:plain

最後はのんびり泳ぎ

 

 車に戻ると8時間ちかく歩いて(泳いでいた)事になる。うーん、充実したコースだったな~。 一人ではなかなか行くことはできないが、今日はuraniaさんのおかげで得した気分。どうもありがとうございました。