晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

台高 古川・岩屋谷 沢登り 2023.04.16

銚子滝

 

<メンバー>

鈴鹿ハイキング倶楽部 6名

suzuhai.sakura.ne.jp

 

<山域・形態>

台高・沢登

 

<コース>
不動橋(8:00)~不動滝上(9:30)~銚子滝下(11:45~12:25)~40m滝下(13:50)~ルンゼ巻き終わり(15:30)~仕事道~行き詰まり引き返し(16:40)~仕事道復帰(17:30)~不動橋(18:20)

 

 南紀の沢泊は雨で日帰りに変更に。転進先は「関西起点沢登りルート100」で未遡行の古川・岩屋谷をリクエスト。酷道425号線が尾鷲から北山村まで無傷で通れる今がチャンスです。

 尾鷲で高速道路を下り、クネクネのR425を登っていきます。鬱蒼とした山の中を1時間ほど走り、峠のトンネルを抜けるとダム湖が広がりやっと不動橋に到着しました。橋の袂で沢装束に身を固めスタート。橋からは不動滝がダム湖に直接落ちていて大迫力です。

 

不動橋の袂で準備

不動滝、迫力

 

 まずは不動滝の左に見える滝の上流から遡行開始のはずですが、ルートミスで手前の尾根をどんどん登って行ってしまいました。谷にもどってルートに復帰するまでに30分のロス。

 

ルート探索中

 

 何とか本来のルートに戻るとすぐに2段15mの滝が現れます。この滝、体感的には不動滝とは逆方向に流れていて、一体どこから流れてきているんだろうという不思議な感覚に陥ります。

 左岸の岩壁はいやらしく、右岸に弱点を見つけて巻き上がります。それほど難しくはありませんが今季、初沢メンバーもいるので念の為にロープを出しました。

 

右岸の弱点から

最初は慎重に


 巻き上がるとそこは不動滝の落ち口。滝の上からはさっき歩いた不動橋がすぐそこに見えます。ここまでの所要時間1.5時間・・。先が思いやられます。

 

不動滝落ち口

 

 気を取り直して遡行再開。半分埋もれたような堰堤や斜滝を越えると右から2段12m滝が落ちています。 

 

堰堤がある

きれいな斜滝を越える

2段12m滝


 ここは手が出ないので、左の支流から落ちる8m滝から越える事に。落ち口近くまでのトラバースが緊張です。

 

8m滝の乗越し

 

 左右の支流の中間尾根をうまくトラバースすると12m滝の上に出ました。すぐ上には銚子滝が見えるのですが、このまま谷に降りていいものか判断できず、結局戻って中間尾根を更に登ります。斜度が緩んだ辺りから尾根を乗り越すと銚子滝の下に降りる事が出来ました。(帰宅後、確認すると最初のトラバースから谷に降りるのが正解だったようです)

 

銚子滝がすぐ上に見えているのに

浅いルンゼ状を巻きあがる

 

 銚子滝の下で昼食休憩。ここまで4時間弱経過していますが進んだ距離は400m足らず。密度濃すぎです。

 

銚子滝の下で昼食休憩

 

 昼食の後は銚子滝をバックに写真撮影大会。青空の下、流れ落ちる様は「今まで見た滝の中でも5本の指に入るのでは?」というのがみんなの共通意見でした。

 

水と戯れてみる

お気に入りの写真

集合写真

 

 銚子滝は易しそうな左岸から巻き上がりますが、その上の滝も突破不能、左岸尾根はナイフリッジのようになっていたので安全を期してロープを出しました。

 

左岸から巻き上がる

まだ落ち口を越えていないかな

厳しいヤブ尾根を越えて行く

 

 5m滝を越えるとやっと谷に戻れるはずですが、左岸にずっと獣道のような踏み跡が続いていたので、ついつい辿ってしまいます。するとすぐに25m滝(もっとあるように見えましたが)。

 

25m滝

 

 ここも突破不能なので左岸のルンゼを巻き上がります。岩屑や倒木の詰まったルンゼは中々厳しく、ここもロープを出して登っていきます。

 

ルンゼ、中はどうなっているの?

ロープを出して登る


 2ピッチに分けて標高差にして100mほど登ったでしょうか。やっと傾斜が緩んで安定した場所に出る事が出来ました。ここから谷に戻ると最後の核心、2条8m滝があるのですが、ここでタイムアップ。下山する事にします。斜面を適当に登ると運よく、下山に使う仕事に道に出くわしました。

 

エスケープ決定

仕事道を見つけて一安心


 しかし、一安心するのはまだ早く、途中でルートを見失い断崖の上に出てしまいました。目指す道路はすぐ下に見えているのに・・。懸垂で強引に下りるかとの話も出ましたが、ここは基本に返って登り返します。再度、仕事道を見つけ無事帰路に着く事が出来ました。

 

こんなとこ下って大丈夫?

やっぱり戻るしかないね

仕事道を辿って下山


 何とか日没前に駐車場に辿り着き、一安心。下山報告が遅れご迷惑をおかけしました。

 

無事下山

 

 巻きのルーファイが核心の初見の沢は思ったよりも手強く、時間切れで途中徹底となってしまいました。これからいろんな所へ挑戦するにはもっと沢感を磨かないといけないなあ。(またリベンジしましょう)