晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

白山 百四丈ヶ滝 2022.04.02-03 ②

百四丈ヶ滝の氷壺

 

 <メンバー>

鈴鹿ハイキング倶楽部 4名

suzuhaisecure.sakura.ne.jp

 

<山域・形態>

両白山地・雪山

 

<コース:2日目>
奥長倉避難小屋(5:15)~美女坂の頭(6:10)~百四丈ヶ滝展望台(6:30)~百四丈ヶ滝(7:15~7:30)~百四丈ヶ滝展望台(8:30)~美女坂の頭(8:45)~奥長倉避難小屋(9:30~10:20)~口長倉山(11:30)~しかり場分岐(12:15)~導水管尾根~ホワイトロード(14:30)

 

<前日の記録>

ikuyayuuki.hatenablog.com

 

 今日は午後から天気が崩れる予報なので午前中には小屋に戻ってきたい。ということで夜明け前に出発します。小屋に泊っている大半の人は昨日の内に滝見物を済ませたようで、我々が先陣を切る形になりました。

 

暗い中出発

 

 さすがに4月ともなる夜明けも早く、歩きだして早々に明るくなってきました。寝起きの重たい体にムチを打って美女坂をフウフウいいながら登ります。

 

まずは美女坂を登らなくてはなりません

明るくなってきた

 

 美女坂の頭を超えると美女平、雪庇に注意しながら滝を探します。南の方、白山山頂方面には雲がかかっていますが、まだ頭上には青空が広がっています。

 

登りきると雪原に

降り口を探しながら行きます

まだかな

 

 ふと左下方の目をやると百四丈ヶ滝が見えてきました。氷壺は滝の高さの半分ほどまで成長しています。氷壺もすごいのですが、この雪の中、これだけの豊富な水量を維持しているのにも驚きです。

 

滝が見えた

 

 滝への降り口を探していると昨日のトレースがありました。雪庇も無く、普通に歩いて下れそうです。まずはトレースに従って降りていきます。

 

どこから降りようか?

滝に向かって下りていきます

 

 谷に降りると一面、白の世界。雪の曲面が作りだす陰影がとても幻想的で日常離れ下景色が広がります。すぎちゃんは写真を撮るのに大忙し、あちこち走り回っています。

 

写真を撮るのに忙しいすぎちゃん

 

 気温、雪の状態、最近の降雪状況を考えると雪崩の心配は少なそうでしたが、軽自動車ほどの雪塊がこおろがっていました。おそらく雪庇が崩れて落ちてきたのでしょう。恐ろしい・・・。

 

デブリ

 

 300mの下降の内、ラスト100mは傾斜が急になってくるのでバックステップを交えて下ります。初体験のつるちゃんはかなり緊張したようす。下降開始から45分ほどで百四丈ヶ滝に到着です。

 

渾身のバックステップ

 

 近くで見ると氷壺はすごい迫力、高さは低い所でも10m近くあるでしょうか。滝から落ちる水はすごい迫力で降り注ぎ、水煙が上がっています。ハングした岩壁には巨大なつららがぶら下がっています。

 

百四丈ヶ滝の氷

近寄ってみる

氷柱もすごい

 

 きれいな青空の下、秘瀑の王をたっぷり鑑賞します。我々の他にはまだ滝まで降りてくるパーティーはいないようです。やっぱり300mの登り返しはきついからかなあ。記念撮影を何枚か撮ったら登り返しにかかります。

 

滝をバックに

もう一枚

 

 登り返しは下降より怖くないですが、とにかく脹脛がきつい・・・。100m登りきるまでは休憩する場所もなく、ひたすらの登りです。しかし景色は最高です。

 

恐怖の登り返し

脹脛が・・

決まってますが実はへろへろ

つるちゃんも決まってる

もう少しで稜線

 

 美女平にたどり着いたら後はのんびり小屋まで下ります。北側はまだ晴れており、日本海がうっすらと見えます。

 

美女平に戻ってきた

ノンビリ下ります

 

 小屋に戻って荷物の整理をしていると雪が舞ってきましたが、気温はそれほど低くならず、身の危険を感じる程ではありませんでした。

 

天気は下り坂

 

 来たルートを忠実に戻り、4時間ほどでホワイトロードまで。近くの温泉施設で汗を流し、山行を締めくくりました。

 

帰りも導水管沿いに

 

 6年ぶりに訪れた百四丈ヶ滝。天気も雪の状態もよく、大自然の不思議さを堪能する事が出来ました。ただ、小屋の混みようはちょっと頂けなかったかな。次からは雪洞を掘るつもりで来た方がいいかもしれません。

 

 ご一緒頂いた皆さん、ありがとうございました。