晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

南紀 天瀬谷川 沢登り 2021年沢納め 2021.11.21

f:id:ikuyayuuki:20211217214846j:plain

一直線のナメ

 <メンバー>

鈴鹿ハイキング倶楽部 7名

suzuhaisecure.sakura.ne.jp

<山域・形態>

南紀沢登

 

<コース>
駐車地(8:15)~天瀬谷川~二俣(9:05)~左俣~Ca585m・昼食~乗越(12:25)~右俣下降~二俣(15:30)~駐車地(16:00)

 

 2021年沢納めはやっぱり温暖な南紀へ。去年は立間戸谷で時間切れだったので今回は一つ上流の支流の天瀬谷川へ行くことに。ここは2017年に遡行して印象が良かった記憶があります。

 

2017年の記録

ikuyayuuki.hatenablog.com

 

 ダートの林道が舗装路に変わりU字にカーブしているところの手前の空き地で沢装束に着替えていると地元の猟師のおっちゃんの車が通りかかります。

 

「何してんの?」

「山(沢)登りです」

「ここ、険しいで、変わった人らもおるもんやなあ~、気を付けて」

 

 なんかあきれられたようです。

 

 鬱蒼とした植林斜面を下って入渓。川面には紅葉の落葉が浮かび風情があります。

 

f:id:ikuyayuuki:20211217214736j:plain

林道脇の雑然とした斜面を下る

f:id:ikuyayuuki:20211217214740j:plain

水に落ちる紅葉がいい感じ

 

 ゴーロの平流を進んでいくと送水パイプや足場のあとが現れます。この辺りの沢は人の生活の跡がたくさんあっていつも驚かされます。

 

f:id:ikuyayuuki:20211217214743j:plain

最初はゴーロを進む

f:id:ikuyayuuki:20211217214747j:plain

送水パイプや足場が出てきた

 

 やがてゴーロは終わり、ナメ状の岩盤が現れその上には岩間滝が。なべちゃんは迷わず水線を突破します。

 

f:id:ikuyayuuki:20211217214751j:plain

やっとナメ床が

f:id:ikuyayuuki:20211217214757j:plain

岩間滝

f:id:ikuyayuuki:20211217214801j:plain

水線を行ってみます

 

 左手に嵓を見上げながら進むとすぐに二俣。傾斜のあるゴーロの右俣を登っていきます。ここまでなんだか雑然とした感じ。前回はもう少しきれいと思ったんだけどなあ・・。

 

f:id:ikuyayuuki:20211217214805j:plain

柱状節理の嵓が発達している

f:id:ikuyayuuki:20211217214810j:plain

巨岩の詰まる左俣を詰める

 

 ゴーロをヒイヒイ言いながら登っていくと唐突に1枚岩を流れる直瀑が現れました。水量が少ないので少し迫力に欠けます。右のルンゼから大巻して滝上に降りました。滝の上からはきれいなナメゾーンが始まります。

 

f:id:ikuyayuuki:20211217214814j:plain

15m滝

f:id:ikuyayuuki:20211217214822j:plain

巻いた後はナメゾーンが始まる

 

 植生は植林と自然林が混じっていて時々、炭焼き窯の跡も見られます。鈴鹿で見るものよりも大きく、石組みも立派です。この違いは時代によるものか地方によるものか、なんか興味深いなあ。

 

f:id:ikuyayuuki:20211217214826j:plain

大きな炭焼き釜跡

 

 岩盤の上をヒタヒタと流れるナメを詰めていくと20m滝が現れます。ここも水量不足で迫力不足。左から簡単に巻くことが出来ます。

 

f:id:ikuyayuuki:20211217214830j:plain

ナメ~

f:id:ikuyayuuki:20211217214834j:plain

ヒタヒタと登る

f:id:ikuyayuuki:20211217214838j:plain

20m滝

 

 20m滝の上で昼食休憩。そういえば前回もここでお昼を食べたかなあ。昼食の後は本格的なナメが現れます。まるで道路のようにまっすぐに続くナメは圧巻。

 

f:id:ikuyayuuki:20211217214842j:plain

まだまだナメは続く

f:id:ikuyayuuki:20211217214846j:plain

一直線に続く廊下のよう

 

 ナメはどこまでも続いていくようですが、右俣へ乗り移らないといけないのでP732の上の鞍部を乗越し適当に下っていきます。最初は傾斜が強く少し怖いです。

 

f:id:ikuyayuuki:20211217214850j:plain

ナメの下降は少し怖い

 

 途中、ケイ君が蜂に刺されるというトラブルもありましたが(11月でも油断してはいけません)何とか見覚えのある滝の落ち口に。ここはせっかくなので全員懸垂下降。

 

f:id:ikuyayuuki:20211217214854j:plain

ここは見覚えがあるかも

f:id:ikuyayuuki:20211217214858j:plain

懸垂下降

 

 すぐその下にも大きな滝があるので懸垂下降。懸垂下降が苦手だったみかさんもとてもスムーズに下っていました。うーん、成長したなあ。

 

f:id:ikuyayuuki:20211217214902j:plain

もういっちょ懸垂下降

 

 滝下で集合写真を撮ったら紅葉が見事な右俣を下っていきます。左俣との出会いの上にあるナメ滝は送水パイプを持ちながら下りました。夏ならスライダー出来たかも。

 

f:id:ikuyayuuki:20211217214906j:plain

集合写真

f:id:ikuyayuuki:20211217214912j:plain

紅葉が美しい

f:id:ikuyayuuki:20211217214916j:plain

送水ホースをつかんで下りる

 

 もういい時間になっていたので、出合(二俣)からは杣道を歩いて下山。前回よりもかなりあれた印象ですが、何とか歩いて明るいうちに駐車場に到着。お疲れ様でした。

 

 これで(個人的には)3月から始まった2021年の沢登りは終了。

  日帰り×23回、

  1泊2日×9回

  2泊3日×1回

 計 33回 沢に行くことが出来ました。

 

 ヒヤリとした事もありましたが、すべての沢で無事全員下山する事が出来てほっとしています。若く、新しいメンバーも増えたので、来年は置いて行かれないように頑張らなければと思います。

 

 同行いただいた皆さん、ありがとうございました。

 

f:id:ikuyayuuki:20211218094640j:plain

今回のコース