鈴鹿 雨乞岳・御在所遭難捜索① 2020.04.29
※ヤブコギネットオフ会等で何度かご一緒した事のある、緑水さん(76才男性)が4/26に登山に行き遭難し、5/2山仲間の捜索により残念な形で発見されました。このような事故が少しでも減るように、私が経験した事を共有化します。
4/28、サークルのメールアドレスに"つばやさん”から、
「緑水さんが4/26に山に出かけると言って帰ってこない。登山口などで車を見かけたら情報を欲しい」
という連絡がありました。
29日は台高で沢登りの予定だったので早朝家を出ましたが、前日深夜に新たなメールが入っており、
「車を武平峠西側で発見。29日より警察、消防、山仲間有志による捜索活動が開始される」
との事。
この時点ではまだ生存の可能性もあると考え、6:00の時点で沢登りをキャンセルの連絡。”つばやさん””に捜索参加可能の旨連絡し台高から武平峠へ行先を変更します。
武平峠西側の駐車地には7:00に到着。駐車場は警察、消防の捜索本部になっていました。
状況を聞くと、捜索隊は10分程前に出発したとの事。追いかけようかとも思いましたが地図も無く、頭も整理できていません。単独で入って2重遭難をしたら目も当てられないので、9:30に現地入りをするという”つばやさん"を待つことにします。
9:30、”つばやさん””とお知り合いの方2名が到着。3人で捜索に入る事にしました。道中で現時点の情報を聞きます。
この時点で判っていることは以下の3点のみ
・家族に「ちょっと綺麗な沢を見に山へ行くわ」と言って8:30頃に鈴鹿市の自宅を出発
・黒白の小型犬(パピヨン)を連れている
・車が武平峠西側の茨谷(雨量計)で発見された
緑水さんは50年以上登山をされており、鈴鹿の山ならありとあらゆる所を歩いておられたのでどういうルートを歩かれたのか絞り込めません。
軽装だったのと小型犬を連れているので、それほどハードな事はしないだろうと想像する位です。
最近の状況で心配な点は
・3年ほど山から遠ざかっていたのが最近になって再開した
・再会したときはずいぶんと体形が変わっておられた(太られていた)
・登山をやめている間に道具を捨ててしまったので、現在の装備は十分じゃない可能性が高い
・健康上の不安があった
とりあえず出発時間も遅いので、登山口から近い沢谷、クラ谷の源流部と七人山南東面の支沢と尾根を探索します。
支沢は登山靴では登るのが難しい小滝がいくつか出て来たので沢装備が役に立ちました。
6時間程捜索しましたが手掛かりは無し。本部に戻っても手掛かりは全くありません。
先行して入った山仲間の捜索隊は既に解散していました。
本部に自分達が捜索した範囲を伝え、本日は終了する事にします。
警察消防関係者40名以上、山仲間も20名近く入っていたようです。
4/29の私の捜索ルート