晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

鈴鹿 藤原岳 廃村茨川から西尾根周回 2018.12.02

※ブログ引っ越しの際に抜けていた記録を順次アップしておこうと思います。

 少し古い記録になりますが、ご容赦ください。

 

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藤原岳山頂にて

 

 <メンバー>

鈴鹿ハイキング倶楽部 12名

suzuhaisecure.sakura.ne.jp

<山域・形態>

鈴鹿・ハイキング

 

<コース>

小又谷P(7:35)~ノタノ坂~茨川(8:55)~蛇谷出合(9:50)~善右衛門谷出合(10:15)~藤原岳西尾根~藤原岳(11:50~12:30)~県境尾根~迷い尾根分岐(13:35)~茨川(14:30)~小又谷P(16:10)

 

 

 

 晩秋の鈴鹿で歴史を感じながらのハイキングを楽しむという趣旨で廃村茨川から藤原岳の山行を企画しましたが多くのメンバーの目的はナメコのようです。今年は不作でほとんど採れませんでしたから・・。

 

 という事で集まったメンバーは体験参加を含めて12名の大所帯。結構ロングコースだけど大丈夫かなと思いながら小又谷の駐車場を出発します。

 

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今日はツアーのようです

 

 谷沿いの薄暗い道を登って行くと、その昔、茨川の子供たちが政所の学校に運動会へ行くのに辿ったノタノ坂に差し掛かります。尾根の乗越しには土倉岳を経由して御池岳に向かう道標がありました。

 

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尾根の乗越し

 

 明瞭な踏み跡を下って行くと道は谷筋に降りて行きます。茶屋川の河原に降り立つと茨川集落に出ます。往時の姿は斜面に作られた石組やわずかに残っている建物から想像するしかありません。

 

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古道

 

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立派な石組

 

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旧:分教場(現:八幡工業山岳部小屋)

 

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旧:筒井亭(現在:名古屋大学ワンゲル小屋)

 

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少しは手入れされているようだ

 

 茨川集落の氏神様は茶屋川の右岸にありますが、度重なる土石流で鳥居の下部は埋まってしまっています。ただ、しめ縄は新しく、お参りに来る人がまだいるみたいです。

 

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土石流に埋まった鳥居

 

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お参りする人はいるみたい

 

 すっかり土砂で埋まった茶屋川を遡ります。昔はイワナの宝庫だったとは想像がつきません。植林による山の保水力低下、斜面の脆弱化に気候変動による大雨の増加で山の姿はどんどん変わってきます。

 

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土砂で埋まった茶屋川

 

 西尾根への取り付きは多くは蛇谷出合からが一般的で踏み跡もありますが、今回は国土地理院地形図の破線の探索も兼ね、善右衛門谷出合から取り付きます。結論から言うととても道と呼べる代物ではありませんでした。

 

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西尾根取り付き(善右衛門谷出合から)

 

 木の根を掴んでのモンキークライムで尾根に乗ると後は快適な二次林が広がります。しかし、目当てのナメコはここでもさっぱりでした。メンバーの落胆具合がヒシヒシとったわってきて辛いです(ナメコが無いんは私のせいじゃありません)。

 

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落ち葉を急登

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わずかなナメコを発見

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気持ちのいい尾根

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見つからないけど笑顔

 

 大人数でキノコを探しながら歩いていたにも関わらず、お昼には山頂に着くことが出来ました。昼食をとり、県境尾根を治田峠に向けて下ります。

 

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山頂です

 

 茨川へのルートは以前は治田峠から伊勢谷を下りましたが、今は迷い尾根に立派な踏み跡が出来ていて迷う事もありませんでした。茨川には道標まであってびっくりです。

 

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迷い尾根を下る

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道標まである

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茨川まで戻ってきた

 

 後は来た道を戻ります。大人数の割りにはスムーズで暗くなる前に小又谷の駐車場に着く事が出来ました。

 

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滑ったらだめだよ

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落ちたらだめだよ

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暗くなる前に戻ってきました

 

 ナメコは採れませんでしたが、歴史と人と山の関わり方を考えながら歩く山行はやはりいい物です。メンバーにも鈴鹿の山の奥深さを知ってもらえてよかったかな。

 

 参加のみなさん、ありがとうございました。

 

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今回のコース