<メンバー>
鈴鹿ハイキング倶楽部 5名
<山域・形態>
<コース>
松谷集落浄水場(7:25)~松谷大滝下(11:10~11:30)~松谷大滝上(12:05)~右股~稜線(16:30)~松根谷左岸尾根~林道(17:25)~車デポ地(18:30)
奥美濃、板取川流域の沢は川浦川本流ゴルジュ、海の溝洞、西ヶ洞などがメジャーだか、それらの谷の少し下流にある松谷洞は面白さ、遡行の充実度において引けを取らない良い谷だ。
これまでに2回トライしているが、1回目は松谷大滝の巻きに失敗、2回目は松谷大滝を上手く巻いて右股に入ったものの時間切れで敗退、いずれも来たルートを引き返している。果たして今回は無事完遂できるのか。
過去の記録
アプローチは車2台で板取川を。今回下山は松根谷の左岸尾根を利用する予定なので林道と松根谷が交差する辺りに車をデポして置く。
松谷洞スタート地点
スタートは松谷集落最奥の上水施設の脇から。最初は穏やかな河原歩きだがすぐに雰囲気が良くなってくる。
最初に出て来るV字状10mは真ん中の階段状を簡単に越えられる。その次の3m滝は釜の左側を腰まで浸かって取り付き、ステミングで突破。うーん、面白い。
10m斜瀑は右側ののっぺりした斜面をトラバース気味に登る。ちょっと怖いのでハーケンを打って一応確保して登る。
深い淵も出て来るので泳ぎも交える。太陽が谷の底まで差し込むのでキラキラして気持ちがいい。
大きな釜を持つ12m滝は釜を泳いで滝身の左をいさおさんリードで直登。これまでは樹林の中を巻いていたので直登出来てうれしい。
そして巨岩帯を超え5m程の滝を過ぎるとついに松谷大滝。ここまではイイペースでやってきた。ここで昼食休憩と集合写真を撮る。
松谷大滝は右側を少し戻って岩壁の弱点を見つけて巻き上がる。ここはルーファイが得意なふみふみさんが上手くルートを見つけ、落ち口にドンピシャ。
松谷大滝の上もゴルジュが続く。上手く巻き上がって行くと二俣、左俣には大きな2段滝が落ちている。我々は目指すルートは右股なので写真を撮って先に進む。
右股に入ってすぐに2等辺三角形の20m滝が現れる。ここはなべちゃんリードで滝の右側を直登。この滝の上にもつるつるの5m程の滝があるので、ピッチの切り方が少し悩ましい。
我々は20m滝の落ち口手前の木でピッチを切り、落ち口へまではフリーでトラバース。上のツルツル滝は左から巻き上がった。
その上のさらに右から落ちる15m滝は前回の敗退地点。前回は左の滝を直進し巻き上がる作戦だったが、トラバースが困難で時間切れだった。
今回は正攻法、私のリードで滝の右側の直登。岩がヌメヌメでフリクションは最悪だったが、カム、ハーケンで支点を取り、上手く登る事が出来た。ふう。
これでロープを出すような難所は終わり。その後も滝がいくつか出て来るが簡単に登ったり巻いたりすることが出来る。
傾斜が緩やかになりナメを過ぎると辺りは植林帯になる。松根谷の源頭の稜線を、左岸の小ピークに向かって斜面を登って行く。
小ピークからは松根谷左岸尾根を林道終点目指して下って行く。藪の心配を少ししたが、踏み跡も明瞭でとても歩きやすい。山仕事の人のルートになっているのだろう。
林道終点からは林道を歩いて車デポ地まで。この林道も現役で使用されているみたいで上部まで車が通行できそうだ。デポ車を上まで上げればもっと下山時間が短縮できるかもしれない。
それでも車に戻ったのはスタートしてから11時間が経過していた。お疲れ様でした。
3回目の挑戦で完遂できた松谷洞。これまで巻いた滝も登れたし下山ルートもばっちりきまって会心の遡行だった。
チームとしての技量も徐々に上がってきているのも実感でき、とても嬉しい遡行だった。もっともっと経験を積んでレベルアップしていきたいなあ。
参加の皆さんありがとうございました。